生涯、虫歯・歯周病を防ぐ
取り組み
虫歯や歯周病は予防できます。
この事実をもっと多くの方に
知っていただきたい。
虫歯や歯周病は予防できます。
この事実をもっと多くの方に
知っていただきたい。
「毎日、しっかり歯磨きしているのに、どうして虫歯・歯周病になるの……?」
これは多くの方が疑問に思っていることです。
このメカニズムは簡単です。
自宅でのケアだけではどうしても除去できない汚れが存在するためです。
分かりやすいたとえ話でお伝えします。
毎日、台所の三角コーナーの中にある生ゴミを捨てますよね。
これがお口の中でいう、“歯を磨く”ことにあたります。
しかし、毎日、生ゴミを捨てていても1カ月もすると、“ヌメヌメ”してきますよね。実は、これと同じことがあなたのお口の中でも起きているのです。
この三角コーナーのヌメヌメをきれいにするためにどうしていますか?
おそらく、クレンザーなどの強力な洗剤を使用して、元通りのピカピカの状態に戻していると思います。
しかし、三角コーナーと異なり、お口の中では、このような強力な洗剤を使用することはできません。したがって、それよりも安全なものとして、普段、あなたが使用している歯磨き剤を使用することになりますが、残念なことに歯磨き剤だけでは口の中の“ヌメヌメ”を完全に落とし切ることはできません。これが、毎日、歯を磨いていても虫歯・歯周病になってしまうメカニズムなのです。
お口の中にできる“ヌメヌメ”をバイオフィルムと呼び、虫歯菌・歯周病菌などにとってのバリアのようなものといえます。このバリアを壊さない限り、虫歯菌や歯周病菌に直接効果的な攻撃を加えることはできないのです。
このバリア(バイオフィルム)を除去するためには、歯科医院で定期的にPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼ばれる“プロによる機械を用いた歯のクリーニング”を受ける必要があります。
また当院では、物理的にバイオフィルムを除去する以外に、「細菌へのアプローチ」も行っています。
細菌の塊であるバイオフィルムは目に見えますので物理的に除去が可能です。
しかし、目に見えない細菌も当然存在しますので、その細菌も除去できなければ、意味がありません。細菌へのアプローチとは、目に見えない細菌までも除去し、より効果の高い処置を可能にする手法です。
具体的にどのようなアプローチをしているのかをご紹介します。
目に見えない細菌を除去する前に、まずは敵を知ることから始めます。
具体的には位相差顕微鏡や唾液検査等により、お口の細菌を分析し、今後の治療方針を決めていきます。
その後は、特定した細菌に効果ががある下記の処置を実施していきます。
これは「歯周病菌」へのアプローチ法となります。
ジスロマックと呼ばれる薬で歯周病菌を殺菌します。
下の画像は治療前と治療後の画像を位相差顕微鏡で確認した際の画像となります。
悪さをしている歯周病菌が激減しているのがわかると思います。
これは「歯周病菌」「虫歯菌」どちらにも効果がある手法となります。
細菌検査で特定した原因菌を3DSという手法で除菌・抗菌していきます。
具体的には、専用のマウスピース(ドラッグリテーナー)に薬剤を注入しお口に装着するだけで除菌していきますので、患者さんへの負担もかからず、治療も短期間で終了します。
3DSは原因菌の数を限りなくゼロに近づける治療ですので、継続使用することで、虫歯・歯周病の圧倒的な予防となります。
また、3DSの副次的効果として、口臭改善にも効果があります。
口臭の原因は9割が口腔内の細菌によるものであり、特に歯周病が進行している方は口臭も比例してきつくなる傾向があります。3DSを利用することで、この口臭の原因となっている原因菌を除菌しますので、口臭も改善する可能性が高まります。
プロバイオティクスは人体に良い影響を与える微生物などを活用して体質を改善していくことを目的とした処置です。最近の研究では、歯周病治療にも有効なことが分かってきました。
口腔内には何兆個もの細菌が住みついていて、絶えず善玉菌と悪玉菌が勢力争いをしています。
この勢力バランスが崩れ、悪玉菌が多くなると、歯周病原因菌を作ってしまいます。
当院では、プロバイオティクスの概念に基づいたお薬(Bio Gaia社製)である「プロデンティス」を使用し、歯周病治療・予防に役立てています。
従来の歯周病治療では取り除くことが難しいとされていた歯周病が出す毒素(内毒素)の除去さえも、殺菌効果を持つ歯科用レーザーにとっては簡単です。また、治療と同時に患部への殺菌・消毒効果もありますので、治癒経過も非常に良好になります。
8020達成者(80歳になっても歯が20本以上残っている方)は、そうでない方の入院医療費の5分の1しかかかっていないという事実をご存知でしょうか。
また、80歳の方に対しての調査で、「歯が20本以上ある方」の約80%が日常生活を自立して行えており、「9本以下しかない方(入れ歯をしていない)」においては、約20%の方しか日常生活を自立して行えていないという統計もあります。
一般の方は「歯が多く残っているだけで、なんでこんなにも違ってくるの?」と疑問に思われるかもしれません。しかし、皆さんが思われているよりも「歯の健康」は「身体の健康」に密接に関係しています。
「人は失ってみないと、その失ったものの本当の価値を理解しない」
このように言われていますが、失っても取り戻すことができるものであれば、問題ないのですが、「歯」は一度失ってしまうと二度と生えてきません。
この事実をもっと多くの方に知って頂きたい。
同時に、しっかりとしたケアを行うことで、虫歯・歯周病を防げますし、長期にわたってご自身の歯でおいしく食事を食べられるという事実も。
当院では、患者さんが抱えているお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私達にお話ししていただけたらと思います。 ご興味がある方は下記からお問い合わせください。
当院で治療した症例は治療症例集をご参照ください。