038 反対咬合・歯列不正咬合 | マウスピース矯正 | 黒部市 中央歯科医院
2024年10月23日
3才の女の子です。
1才半健診の頃から受け口になっているような気がして、健診や市町村でのフッ素塗布の際に歯科医師や歯科衛生士に相談するものの「いつ頃から治療が出来るのか」誰も答えてくれず、不安だったそうです。
永久歯に生えかわると咬み合わせが変わる可能性がある?!という話を聞いたり、健診で異常を指摘されないこともあり、どのように向き合えばよいか、混乱した様子でした。
「反対咬合」は全ての乳歯が生え揃う2才半を目安に治療を行うことができ、なるべく早く治療を行うことをお勧めしております。
脳と神経の成長は3才で80%を終えます。(スキャモンの発育曲線より)
上顎(特に中顔面)の成長も脳と同様です。
この成長が盛んな時期に「反対咬合」であることは本来の成長の妨げることになり、歯並び咬み合わせだけでなく、顔貌にも影響を与える可能性があります。
当院では早期に治療を行うことにより、その子本来の成長が出来る環境を整えることが重要だと考えます。
治療開始から6ヵ月。 反対改善が改善しました。
重要なのはここからです。
治療をしながら歯並び咬み合わせに大きな影響を与える舌や口唇、頬などの口の周りの筋肉の使い方や癖がないかお家の方と一緒に観察します。
矯正治療は装置を使うことも大切ですが、歯並び咬み合わせを壊す原因を自分自身や家族と一緒に「探り、気付き、直す」ことがとても重要です。装置によって一時的に改善しても、原因に対する気づきがないと改善した状態を維持することは出来ません。
治療前の深刻な状態から考えると、油断は出来ません。
改善はしたものの、上顎の成長が盛んな時期に反対であった代償は大きく、上顎の劣成長は否めません。
今後、時期を見て治療を再開する可能性があることをお伝えし、反対咬合が改善してから1年が経過しましたので、一旦治療を終了することとなりました。
治療期間 1年5カ月(ムータン)
費用 100,000円(税別)