Vol.5:みなさんご存知ですか? お得な医療費控除!
2016年04月14日
医療費控除は、自己や自己と生計を一にする配偶者やその他親族のために医療費を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができることです。
歯の治療に伴う一般的な費用は、医療費控除の対象になります。では、実際どのような対象となる要件、金額、治療などに対して医療費控除となるかをみてみましょう。
(1)納税者が、自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること。
(2)その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること。
医療費控除の対象となる金額は、次の式で計算した金額(最高で200万円)です。
※実際に支払った医療費の合計額-(1)の金額)-(2)の金額
(1)保険金などで補てんされる金額
(例)生命保険契約などで支給される入院費給付金や健康保険などで支給される高額療養費・家族療養費・出産育児一時金など
(注)保険金などで補てんされる金額は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引きますので、引ききれない金額が生じた場合であっても他の医療費からは差し引きません。
(2)10万円
(注)その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等5%の金額
(1)歯の治療については、保険のきかないいわゆる自由診療によるものや、高価な材料を使用する場合などがあり治療代がかなり高額になることがあります。このような場合、一般的に支出される水準を著しく超えると認められる特殊なものは医療費控除の対象になりません。現在、金やポーセレンは歯の治療材料として一般的に使用されているといえますから、これらを使った治療の対価は、医療費控除の対象になります。
(2)発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために行う不正咬合の歯列矯正のように、歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的などからみて歯列矯正が必要と認められる場合の費用は、医療費控除の対象になります。しかし、同じ歯列矯正でも、容ぼうを美化するための費用は、医療費控除の対象になりません。
(3)治療のための通院費も医療費控除の対象になります。小さいお子さんの通院に付添が必要なときなどは、付添人の交通費も通院費に含まれます。通院費は、診察券などで通院した日を確認できるようにしておくとともに金額も記録しておくようにしてください。通院費として認められるのは、交通機関などを利用したときの人的役務の提供の対価ですから、自家用車で通院したときのガソリン代や駐車場代等といったものは、医療費控除の対象になりません。
歯科ローンは、患者が支払うべき治療費を信販会社が立替払をして、その立替分を患者が分割で信販会社に返済していくものです。したがって、信販会社が立替払をした金額は、その患者のその立替払をした年(歯科ローン契約が成立した時)の医療費控除の対象になります。 なお、歯科ローンを利用した場合には、患者の手もとに歯科医の領収書がないことが考えられますが、この場合には、医療費控除を受けるときの添付書類として、歯科ローンの契約書の写しや信販会社の領収書を用意してください。
(注)金利及び手数料相当分は医療費控除の対象になりませんからご注意ください。
(1)治療中に年が変わるときは、それぞれの年に支払った医療費の額が、各年分の医療費控除の対象となります。
(2)健康保険組合などから補てんされる金額がある場合には、その補てんの対象とされる医療費から差し引く必要があります。
・医療費控除に関する事項を記載した確定申告書を所轄税務署長に対して提出してください。
・医療費の支出を証明する書類、例えば領収書などについては、確定申告書に添付するか、確定申告書を提出する際に提示してください。
・また、給与所得のある方は、このほかに給与所得の源泉徴収票(原本)も添付してください。
以上、ふまえて損の無いように一度医療費控除について調べてにましょう。
場合のよっては、高額の控除額になりますので、ぜひ利用するのをお勧めします。
*税についての相談窓口/税務署所在地・案内(富山県)
https://www.nta.go.jp/kanazawa/guide/zeimusho/toyama.htm
◎出典
「No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1128.htm
を加工して作成
「No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)」(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1120.htm
を加工して作成
院長 島田 実
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Vol.4:心あるインプラント治療家
2016年04月13日
私共の医院ではインプラント手術においては事前にCTにてシュミレーションを行い、どのようなインプラントを入れるかそのサイズや長さを予め決めた上で手術に臨みます。
とはいえ、実際の条件によっては予定を変更することもありますので予定するインプラントの他にいかなる状況にも対応出来るよう3~4本のバックアップ用のインプラントを用意します。
先日、インプラントの補充をしようと奥歯のインプラント治療で最も必要な径が4.8㎜のWN-SLActive10㎜というインプラントを注文しようとしたところ「欠品中」とのこと。
スイスから届くのに1週間程度かかるとのことです。
私は開業して以来17年、ずっとスイスのストローマン社のインプラントを使用していますが、このようなことはあまりありません。
残念だと思いましたが、次の瞬間「このインプラントだけ売れている」とのメーカーの方からの返答に、良いことであると考え直しました。
なぜなら、この出来事はインプラントが私が願う本来の使われ方としてのニーズが高まる結果であると感じたからです。
世の中には乱暴に抜けたところに、ただインプラントを入れるという困ったケースが多発しています。
「とにかくインプラントを入れればいい」と、奥歯が抜けたのにも関わらず、細いインプラントを入れて力不足といったケースもよく見かけます。
インプラントを入れる最大の目的は「咬合再建」です。
前歯の美しさを追求したインプラントももちろん重要ですが、ベースとなる奥歯と咬合が安定しないと砂の上の楼閣に過ぎません。
奥歯が抜けたのであればそれに代わるふさわしい径の大きなインプラントが必要なのです。
安定した咬合再建を行う上で不可欠なこのインプラントが沢山売れているということはインプラントに携わる者としては良い方向性であると確信しています。
“心あるインプラント治療家”が増えることを期待します。
院長 島田 実
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Vol.3:歯科技工士とともに学び、美しい歯を目指す
2016年04月12日
治療の現場に居合わせる医師と歯科衛生士が同じことを学ぶことは一般的なことですが、私共の医院では「歯科技工士」も一緒に勉強会に出席するようにしています。最終的な完成品(渾身の歯)…、美しい直線や曲線を精巧な技術で作り上げるのは医師ではなく「歯科技工士」です。互いのコンセンサスが得られないと、良い咬み合わせ、美しい歯にはできないのです。
それぞれの持ち場は違いますが、互いの情報共有によってスタッフの動きが活性化され、より良い結果に結びつきます。
近年、玉石混交であることが原因のインプラントのトラブルは無くなりつつあり、治療自体が成熟してきました。
私共の医院では、開業当初より現在、インプラント界シェアトップのStraumann(ストローマン)社のストローマンインプラントのみを使用しております。そして、すべてのケースにおいて、より安全で正確な手術の為「CADCAMコンピューター支援手術」を行っております。
更に今後、現在インプラントの材質である純チタンから「チタン」と人工関節で使用されている「酸化ジルコニウム」との合金が材料として採用される日が近いよう。強度と骨との結合度が増すことは間違いないでしょう。
ストローマン社製のストローマンインプラントはまた更なる進化が期待されます。
今後も歯科技工士と共に患者さんがより満足して頂ける補綴(ほてつ)治療を目指し、今年も1年切磋琢磨することをお約束します。
院長 島田 実
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Vol.2:一人歩きするインプラント
2016年04月11日
近年、歯科治療において「インプラント」治療だけが一人歩きしているように思います。
インプラント治療はあくまで「咬めるようになりたい」とか「美しくなりたい」といった治療によって得られる最終目標に向かうための一手段に過ぎません。
そう歯科治療における枝葉に過ぎないのです。
私共の医院ではインプラントを勧める場合もあれば、お勧めしないことも、場合によってはお断りすることもあります。
それはただ歯が抜けたところにインプラントをすることだけで済む問題でないことが多々ある為です。時にインプラントを入れたことにより目指す最終目標から掛け離れてしまうこともあります。
インプラントを入れることがゴールではありませんし、咬めるようになることがゴールでもありません。むしろ咬めるようになってから初めて私達と患者さんとのお付き合いが始まると考えています。
歯科治療は患者さんの理解と協力があって初めて成立するものです。
信頼出来ることはもちろん、あなたが本当に理解出来る治療をすることをお勧めします。
歯医者選びは一生に関わることです。
私共の医院ではより患者さんの理解を深め安心して治療を受けて頂けるよう、専任のコーディネーターがカウンセリングを行っております。
是非、治療のお悩みなどご相談下さい。
院長 島田 実
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Vol.1:10年後、『ここで治療してよかった』と言われる歯科治療を ~HPタイトルの真意~
2016年04月10日
HPタイトルは、私たち常日頃、患者さんとお話する際、頭の中にある思いをHPのメインテーマに込めたいとスタッフ全員で考えました。
歯科治療において、今、その治療が適切かどうかの判断が10年後の自分に大きく影響します。
私共の医院は、応急処置以外の本格的な治療の前にカウンセリングを何度か行います。歯の治療は1度限り、絶対にやり直しが出来ないことがほとんどです。患者さんとの話合う機会を設けることは、もっと考えた上での最良の歯科治療を受けて欲しい…そんな思いからです。
私は、歯科医はただ虫歯を削って詰めるというコンベンショナルな仕事ではないと考えます。歯の治療が不適切であることが歯を悪くするのです。
『安易に歯の治療を受けないこと』。これは皆さんに声を大にしてお願いしたいことです。
治療を進める上で問題に対する原因や治療計画、最終ゴールが見えないままやみくもに歯を削ったりするのは非常に危険です。
具体的な例を挙げます。
歯を1本抜歯したところにインプラントを入れることになりました。しかし他の残る歯もいつ抜歯になってもおかしくない状態です。
つまり、抜けそうな27本の歯の中に1本インプラントをするということです。
そんな馬鹿な話があるか??と思われるかもしれませんが、現状、そう珍しい話ではありません。そしてこの場合、一番の問題は患者自身がそういう状態であることをわかっていないことです。
私は患者のすぐ背中に崖があるのにそれを無視して送り出すことは出来ません。まず崖があることをお知らせし、回避する方法を教えるのが務めであると考えます。
後輩がこんなことをブログで書いてました…『心ある治療をすべきだ』と。
正しくこの通りだと思います。
そのために必要なのはカウンセリングです。
ご自身の現状に向き合い、今後を見つめ直す機会を設けることが治療を進める上で不可欠です。
理解し、納得した上で治療を行う。 そして10年のお付き合いの後、『ここで治療して良かった』と感じて頂けますように。
院長 島田 実
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