本当に意味ある治療なのか
2018年04月10日
以前、ニューヨーク大学での症例発表にて外国人の先生からの言葉をふと思い出すことがあります。
日本人歯科医師が発表に対し、9割以上の確率で外国人の先生から
「あなたが行った治療はそもそも介入すべきではない」と意見があがります。
国民の健康の為にと第二次世界大戦後、制定された国民皆保険。
国民皆保険であるがゆえに安易に歯を削り、安易に再治療を受ける…本来ならば、治療費というファクターがなくとも真剣に自分の歯について考えるべきなのですが、そうでないのが現実です。
歯科医師でさえも目先に囚われた結果、患者と一緒に本質を見失う現実を指摘されています。
情けない…の一言です。
「全体で考えれば、わかるはずでしょう」「介入するから、もっと悪くなるのです」
真剣に患者の将来を考え向き合おうと思えば、もっと違う治療内容になるはずだと指摘を受けます。
そして、患者とコンセンサスはとれているのか?
患者が望むからと言って、整合性がとれない治療をやり続けるのか?とも問われます。
あまりに安易で短絡的な歯科治療が多すぎることに疑問を感じるのは私だけでしょうか?
私はただ歯科医師として治す為の介入はすべきと考え、それ以外の目的の患者介入はすべきでないと考えます。なぜならそれは「治療」とは言えないからです。
院長 島田 実