アレルギーパンデミック
2017年12月20日
先日、あるセミナーで25年間の蟠りが解けました。
タイトルは「アレルギーパンデミック」。
直訳すると“アレルギー感染爆発”ということ。近年、異常事態ともいえる程、アレルギー患者が増加しています。歯科においては、金属アレルギー(Ⅳ型アレルギー/遅延型アレルギー)の主な要因が治療の為、使用される金属であることが問題であるという、当院では10年以上前から患者さんへ啓蒙し続けている事です。
現在、自由診療においては金属を一切使わない治療に変わり、それまでの金属に代わる「ジルコニア」の研究開発が進んでいます。しかし、健康保険制度上の治療においては未だに医学的根拠のない、ただ治療者の操作性と国の財政における最低限度のレベルの金属を用いた治療が認められています。
これが、金属アレルギーの元となるのです。
私の蟠りとは、金属アレルギーで有るのか否かを調べる為、一般的に行われるパッチテストについてでした。アレルギーかどうか調べる金属片を3日間背中に貼り、皮膚の反応を確認するという「パッチテスト」について大学生の頃からずっと違和感を持っていました。
今回の研修で、その「3日間金属を貼り続ける」という行為がアレルゲンを作る原因だったというが分かりました。パッチテストによって感作され、アレルギーになるのです。一般的によく実施されている検査だけに驚きもありましたが、蟠りが解け、目の前が開けたようなそんな気持ちにもなりました。
パッチテストが感作を引き起こす原因であれば、検査が「アレルギーパンデミック」を仕掛けているとも言えます。絶対にあってはならないことです…
今はこれに代わる検査方法として「遺伝子検査」が主流になってくるようです。
歯科医として言えること。
口の中に安易に「金属」を入れないでほしい…正しいことは正しい、間違っていることが間違っていると胸を張って患者を導く存在でありたいと願います。
院長 島田 実