知らずに元凶になる「親不知」
2017年02月20日
「親不知」の抜歯は、当院では16歳で抜歯することを勧めています。
特に下の親不知は歯並びや噛み合わせに与える影響も大きいので早めの抜歯を勧めています。
一方、上の親不知については、抜歯を急ぐようなことはあまりお話してきませんでしたし、先日、私自身もようやく上の親不知を抜歯しました。
しかし、今回の抜歯で上の親不知も可能な限り早く抜歯すべきと強く感じました。なぜなら、前から8番目の親不知を抜歯することで、その手前の7番目の歯が常に親不知から受けていたストレスから解放されフリーになることで咬み合わせた時の感触が大きく変化したことに気づいたからです。
咬む力を受け止める歯根膜という歯と歯が植わる骨との間に存在する繊維が抜歯することで本来の機能(歯のクッション)を取り戻し、それまでどれだけ制限されていたかということに気づかされたのです。
さらに、もう一つ。ベロの部屋[舌房(ぜつぼう)]が今までとは違い、収まりが良いのです。舌房が広くなることは全身への好影響が期待出来ます。
意図のある、親不知の抜歯(=無駄の歯を抜く)は、子知らずはまだしも、親が知らないのは大問題です。早めに行い、後々のハイリスクを防ぐことに努めましょう。
院長 島田 実