偽りの世界・ 嘘の世界
2017年02月12日
先日、ある歯科系専門雑誌を購入しました。
衛生士を目指す学生さんのや歯科衛生士にとってバイブルといわれている業界では有名な雑誌です。
購入のキッカケになった記事の他にも久しぶりに手に取った雑誌を衛生士と共に懐かしい思いで読み進めます。そして驚愕…
特集されていた記事は「なるべく歯を抜かない」というただ患者の顔色を窺い続けたような症例集。30年前の治療方法です。「なるべく歯を抜かない」とは耳障りは良いものの、その選択をし続けた結果、失うものもあります。
「骨」です。
骨を失うと最終的には入れ歯をインプラントも上手くいかず、抜歯後の治療に未来はありません。
歯科医師によりそれぞれの考えがあることは否定しません。
ただ、このような特集を若きこれからの歯科衛生士が読み何を感じるのか…もっと正しい歯科業界の「今」を知ってほしいし、伝える側も意識してもらいたいものです。
患者も歯科衛生士も「抜歯する覚悟」と同様「歯を残す覚悟」が必要です。
歯科医師の人生でも歯科衛生士の人生でもありません。
患者の人生の「今」と「将来」を真剣に向き合う歯科衛生士が増えることを私は期待します。
院長 島田 実