Vol.8:“アマルガム”の廃止
2016年04月17日
今年4月1日からの保険制度の改正により、歯科用金属『銀アマルガム用合金』の使用が正式に禁止されました。
人間の身体に害のある毒物『水銀』」からなる合金です。
一般的には、詰め物の金属として使用されていました。
アマルガムの中の『水銀』は不安定で、劣化により、水銀が漏れて、唾液の中に入ります。
唾液中の水銀は口腔粘膜や腸に入って血中に入ります。
また、歯のアマルガムの表面同士が接触すると、水銀が蒸気状になり、それが肺に入ります。
よって、水銀蒸気は、口腔粘膜、呼吸器、臭覚器を通って全身、あるいは脳に至ります。
以上のようなことにより、疲労、頭痛、視覚障害などのその他多く不定愁訴に悩まされることになります。
実際、使用上の注意書きは、内容を疑ってしまいます。
「アマルガムの練和物や水銀は直に触れたり、素手で取り扱わないこと」
「アマルガム製作及び研磨作業は、充分喚起されている場所で行うこと」
「アマルガム充填後は、患者に誤飲させることなく、患者の口腔内を充分清掃すること」
読んでいただくとおり、人間の身体に入れるものとは思えません。
治療現場で、歯科医療関係者も水銀中毒にかかる傾向が高いとも言われてきました。
私もアマルガムを使用した歯があり、取り除くまで「しびれ」がありました。
医療技術の向上により、過去の産物はいとも簡単に捨てられるのですが、それはただ安易なものではなく、“人体に影響を与える”許さざる行為でもあります。
医療に携わる者として、常に確かな治療をしっかり見極めて患者さんへご案内することが私の宿命であると認識しております。
院長 島田 実